最高の名テレイン


競技エリアから道路を1本隔てた反対側の山林。 競技エリアにもこのような平で走りやすい林が広がっていました。



今回の競技の舞台となったのが長野県諏訪郡富士見町にある「富士見の森2016」。 編笠山を間近に望む八ヶ岳の南の玄関口にあたり、 小山様がチームリーダーとして率いるオリエンテーリングクラブ・トータスの 代表的なホームテレインの一つです。 このテレインはかつて「信州八ヶ岳高原」と呼ばれていました。 この名前に聞き覚えのある方も多いことでしょう。 今なお語り継がれる伝説の名大会 「トータス八ヶ岳10☆StarsCup2008」 で使われたのがこのテレインです。 台風とハチという2つの災難に見舞われながらも常に参加者の立場に立った名判断で乗り切って Best of Orienteer大会部門で1位に輝き、 大会運営のあるべき理想像として語り継がれる伝説の名大会。 実行委員長として取り仕切ったのがほかならぬ小山様でした。 そうした歴史的背景があってこのテレインは小山様ファンにとっての 憧れの聖地となっています。

あの大会以降、伝説の聖地で再び大会を開こうと考えるほどの勇気ある人もおらず しばらく使われずにいましたが、遂に昨年、小山様の側近や教え子の筆頭格が寄り集まって 「富士見の森2015」の名称でテレインを復活させ、 学生日本一を競う日本学生オリエンテーリング選手権大会(インカレ)が開かれました。 それ以降は聖地での大会開催への敷居も少し下がったようで 今年5月のベテランズカップでも用いられ、 それに続く今回のインターハイとなりました。

このテレインは聖地に相応しく国内最高の名テレインとして知られています。 今回のインターハイの実行委員長自ら大会プログラムの挨拶文でテレインを絶賛したほど。 大会への参加希望者も殺到し、 参加者数は1日目だけで中学生49名+高校生58名+一般109名の計216名に達しました。 中学生・高校生の参加者数は毎年あまり変わりませんが、 一般参加者109名は過去のインターハイを大幅に凌駕するものです。 ちなみに今回と同じくインターハイ単体で開催された一昨年は一般13名でした (昨年は別の大会と共催のためカウント不可)。 インターハイに参加する特別な動機の無い一般参加者が大幅に増加したことからも テレインへの絶大な人気ぶりが伺えます。

その一般参加者からは案の定、絶賛の声が相次ぎました。 1日目の大会を走り終えた一般クラス参加者はみな口々に 「本当に素晴らしいテレイン」 「(名テレインとして知られる)富士と比較しても植生が良く走りやすい」 「信州の3大名テレインと呼ばれる中でも群を抜いて素晴らしい」 「はるばる名古屋から来た甲斐があった」 「地図の精度も最高」 「来年の合宿ではぜひここを使おう」 とテレインを賛美していました。


8年前にこの地で開かれた伝説の名大会「トータス八ヶ岳10☆StarsCup2008」の様子。 撮影:トータス(多分)。

今回のインターハイ併設大会での実行委員長挨拶文(抜粋)

今年のインターハイは昨年度インカレロングの舞台となった富士見の森を2日間利用します。 ご存知の通り、あのインカレはテレイン・演出ともに素晴らしい大会でした。 特にテレインに関しては日本屈指の名テレインではないかと私は思っています。 大学生だけでなく中高生にもあのような素晴らしい舞台が あったら良いなという思いを持って、 より良い舞台とコースを提供できるように尽力してきました。


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