小山様をよく知らない方のために

これがオリエンティア・小山温史!


 小山温史氏は1984年に生まれ、麻布中学校でオリエンテーリングを始めました。 日本を代表する地域クラブ「トータス」にも早い時期から入会して活動。 高校時代には1年生でインターハイ(全日本高等学校・中学校オリエンテーリング選手権大会)2位、 2年生と3年生でも同3位と輝かしい実績を残しました。 またこの時期に既に日本全国に幅広い人脈を作り、 大学に入る頃には日本代表選手や インカレ(日本学生オリエンテーリング選手権大会)のシード選手をはじめとする 全国の有力オリエンティアのほぼ全員と知人になっています。

 2004年、東京工業大学(東工大)に入学。 オリエンテーリングクラブ(東工大OLT)に入部してオリエンテーリングを続けました。 入部当初こそ浪人時代のブランクの影響から今一つ目立った成績を出せなかった同氏ですが、 2年生になって間もなく、日本全国のインカレシード選手たちと 互角な勝負を出来るレベルまで力を回復。 これ以降はインカレのたびにシード選手に選出され 選手権クラスで1桁順位に入る好成績を出し続けた末、 遂に4年生の秋のインカレ(ロング競技)で5位入賞を果たされました。 同期には村上巧様、村上一輝様、比嘉友紀様という周囲が羨む親友たちに恵まれ、 4人の間の友情のもとで東工大OLTをかつて無いほど強いクラブに育て上げました。

 東工大大学院の修士課程に進学後もオリエンテーリングを続ける一方で 後輩の指導育成に力を注ぎ、 10人を超える伝説のエリート選手たちを育てるとともに 日本中が憧れ羨む最高のクラブを作り上げました。 本人は2008年と2010年の2回、 ユニバーシアード(世界大学オリエンテーリング選手権大会)の日本代表になっています。 また修士論文研究でもオリエンテーリングをテーマに取り組み、 オリエンテーリング上級者たちのルート選択の思考回路を解き明かし、 それをもとにコンピュータを用いて適切なルートを見つけ出すアルゴリズムまで 作り上げました。

 小山氏は時期を並行して日本を代表する地域クラブである「トータス」 (正式名称:NPO法人オリエンテーリングクラブ・トータス)でも活躍しています。 2006年にはわずか大学3年生でトータスの主催大会を実行委員長として取り仕切りました。 続く2008年の大会(トータス八ヶ岳10☆StarsCup2008)でも実行委員長を担当。 台風とハチという災難続きの中で名判断を次々と繰り出して参加者を驚嘆させ、 この年の人気投票「Best of Orienteer」の大会部門で見事1位に輝きました。 地域クラブ日本一を競うクラブカップ7人リレーでは 長年上位に食い込めなかったトータスチームを入賞常連チームにまで強くする傍ら、 トータス会員で麻布の後輩でもある野本圭介、尾崎弘和の2選手を 全国トップレベルの名選手に育て上げました。

 小山氏は見るからに屈強そうな体つきと抗い難いオーラを持ち、 一見したところ乱暴そうに見え、小山氏を一目見た者はみな恐怖心に竦み上がってしまいます。 ところがいざ接してみると小山氏の立ち振る舞いは見かけによらず理性的で機知に富み、 仲間との友情を何よりも大切にし、いつも沈着冷静で滅多なことで怒りもしません。 強さと思いやりと冷静さを兼ね備えた小山氏は 周囲の人々から畏怖され憧れ慕われ、リーダー向きの人間として自然に認められ、 いつどこへ行ってもチームの大黒柱として立派にその役目を果たしてきました。

 社会人になった今も小山氏はオリエンテーリングを続け、 日本を代表する全日本エリートの一人として活躍しています。 と同時に小山氏は数え切れないほどの友人知人やファンを持ち、 大会会場で彼らに声をかけて回る小山氏の姿は オリエンテーリング大会の会場を飾る風物詩の1つになっています。

 小山氏が「小山様」と呼ばれるようになったのは 同氏が東工大OLTのエースになった2005年に遡ります。 それまで10年以上にわたる先人たちの苦労にも関わらず 東工大OLTは一向に強いクラブになれずにいました。 類稀な才能を持った小山氏の力で何としても東工大OLTを強いクラブに育て上げて欲しい。 そんな願いと期待を込めて小山氏は「小山様」と呼ばれるようになったのです。 小山氏がチーム作りの天才として日本中に広く認知されるようになった今日では 「小山様」の呼び名の意味するところはもっと広く、 日本のオリエンテーリング界を、 そしてこの日本を元気にしてくれる待望のカリスマ・小山温史、 そんな意味合いが込められています。


9人抜きの快走を見せた2007年度のインカレ団体戦(リレー競技)での小山様。 最高の親友・村上巧様にたすきを繋ぐ。 撮影:orienteering.com木村氏(1枚目)およびO-News宮城島氏(2枚目)。


トータスチームで2012年度クラブカップ7人リレーの6走を走った小山選手。 教え子で今や日本を代表するトップ選手の一人に育った名選手・尾崎弘和にたすきを繋ぐ。 他チームの選手たちからも熱い視線が注がれる。 撮影:上林弘敏氏。


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